キーワードとは？SEO効果を高める方法を徹底解説

キーワードとは、ユーザーが検索エンジンに入力する単語やフレーズのことを指し、SEOや広告運用で成果をあげていくためには、重要度がもっとも高い項目になります。

検索エンジンは、入力されたキーワードと記事やコンテンツの関連性を評価し、検索結果の表示順位を決定していきます。
検索結果が上位でなければ、当然検索しているユーザーに自社サイトのコンテンツが届く可能性は低くなります。
つまり、どんなに質の高いコンテンツを用意しても、適切なキーワードが設定されていなければ、ターゲットユーザーには決して届かないのです。

本記事では、SEO担当者やこれからキーワード戦略を考える方向けに、今すぐ実践できるキーワードのノウハウをまとめました。
基本的な概念や種類、選定・配置の方法、競争率や検索ボリュームの調べ方、ロングテールキーワードの活用法、さらに広告運用における除外キーワード設定のポイントまで、初心者の方にもわかりやすく解説していきます。

キーワードとは？基本の概念

キーワードの定義

「キーワード（KW）」とは、検索エンジンで情報を探すときに入力する、単語やフレーズのことを指します。

SEO（検索エンジン最適化）では、ユーザーがどんな言葉で検索するのかを想定し、その言葉を記事やサイトの中に自然に盛り込むことが大切です。

たとえば「キーワードとは 意味」や「SEO キーワード 選び方」といったフレーズは、実際に多くの人が検索を行う具体的な検索キーワードといえます。

キーワードは単なる「言葉」ではなく、検索意図を読み解く手がかりになる点が大きな特徴です。

そのキーワードを入力した検索ユーザーが、何を知りたいのか、どんな行動につなげたいのかを理解することで、キーワードに付随した適切なコンテンツ作りが可能になります。

キーワードの種類

キーワードにはいくつかの種類があり、それぞれ活用方法が異なります。
どの様な種類があるのか、確認していきましょう。

・ブランドキーワード
企業名やサービス名を含むワード。購買意欲の高いユーザーに届きやすい。
例：「Apple」「楽天市場」「ユニクロ」など

・ミドルキーワード
ジャンルやカテゴリを表す、比較的一般的なワード。検索ボリュームは多いが競合も激しい。
例：「スマートフォン」「賃貸マンション」「コーヒー」など

・ロングテールキーワード
複数を組み合わせた具体的なワード。検索数は少ないが成約につながりやすい。
例：「スマートフォン カメラ性能 比較」「賃貸マンション　南向き　XX駅近」など

ブランドキーワードをはじめ、それぞれのキーワードを意識して使い分けることで、幅広いユーザー層にアプローチすることが可能となります。
特にロングテールキーワードは、検索意図が明確なユーザーを取り込むため、SEO施策には欠かせません。
キーワードの検索ボリュームが多いことも大切ですが、ターゲットの検索意図と自社サイトのメインとなる層が合致するキーワードを探すことも大切になります。

キーワードの選定方法

キーワードと一言で言っても、様々な種類があるということがお分かりいただけたかと思います。
さて、ここからは自社サイトへ設定するキーワードは何がいいのか？
その選定方法について、詳しくご紹介していきます。

まず、キーワードの優先順位を決める際は、短期的に成果を狙えるキーワード（ニッチ・ロングテール）と、長期的に育てていくキーワード（ボリューム大・競合多）をわけて考えると効果を出しやすくなります。
これら２つを組み合わせることで、短期でも手ごたえを得ることが出来、長期的にも安定して成果を積み重ねやすくなることを覚えておいてください。

競争率と検索ボリュームの確認方法

キーワードを選ぶ際には、検索ボリュームと競争率を確認することが欠かせません。

検索ボリュームが多ければ多いほど、たくさんのユーザーにリーチできますが、その分ライバルの競合サイトも多くなり、検索結果で上位表示を狙うのは難しくなります。

一方で、検索ボリュームが少ない場合は、上位表示されやすいものの、そもそも検索する人が少ないため集客効果は限定的です。
よって、「検索ボリュームが多い＝必ず狙うべきキーワード」というわけではないのです。
競合とのバランスを見極め、自社のターゲットとなる層を獲得できるキーワードを設定することが重要です。

キーワードの検索ボリュームや競合度を調べるには、Googleキーワードプランナーやキーワードファインダー、AhrefsなどのSEOツールを活用するとよいでしょう。

これらのツールでは、月間検索ボリュームや競合の強さ、推定クリック単価などを指定期間で検索して一覧で確認することができます。
無料で提供されているツールもあるので、まずキーワードの確認だけでよければ、無料プランでも基本的なデータは取得できます。
ツール自体は、登録すれば誰でも利用可能です。

ただし、しっかり活用して正しいキーワード設定を行うためには、検索意図や関連キーワード、競合分析などSEOの基礎知識が必要になります。

また、無料プランのみではキーワードや競合の詳細が分からない場合もあるため、どの様なデータを取得したいのか、キーワードについての何が知りたいのかをしっかりと固めてから、ツールの有料プランへ移行することで、ツール選びの失敗を防ぐことも出来ます。

ツールを参考にしながら、自社が狙うべきキーワードの優先順位を決めていきましょう。

調査結果を踏まえ、目的を明確にすることで、キーワードの優先順位は決まっていきます。

たとえば
①集客の規模を重視するなら→検索ボリュームが多いキーワード
②成約率を重視するなら→競合が少なく検索意図が明確なロングテールキーワード
このように、自社の目的やリソースに合わせて、キーワードの優先順位をつけると効果的です。

特に、SEO施策の初期段階では、いきなり検索ボリュームの多いキーワードばかりを狙うのではなく、競合が少なく、かつ成約につながりやすいキーワードから着実に成果を積み上げる戦略が、成功しやすいでしょう。

ロングテールキーワードの活用

検索回数は少なくても、購入や申込みといった具体的な行動につながりやすいのがロングテールキーワードです。

たとえば「英会話 初心者 オンライン 無料体験」といった複数の単語を組み合わせた検索は、すでに行動意欲の高いユーザーが背後に存在していることを示しています。

「英会話　初心者」のみであれば、初心者がどの様な勉強から始めたらいいのかを検索したいユーザーかもしれませんが、「英会話 初心者 オンライン 無料体験」というキーワードからは、実際に体験をしたうえで英会話の申し込みを行いたいという意思のあるユーザー像が見えてきます。

よって、キーワードを選定する際には、検索ボリュームや競合度だけでなく、ユーザーの検索意図も重視しましょう。
「比較」「おすすめ」などは検討段階、「申し込み」「購入」は意思決定段階を表すキーワードです。
どのフェーズのユーザーを狙うのかを明確にすることで、より効果的なキーワード戦略を立てられます。

このように、記事や商品ページにキーワードを盛り込み、自社が設定したゴールへ近い意志を持つユーザーターゲットを見つけていくことが、売上や集客数の数字を効率よく伸ばすための近道となります。

ぴったりなロングテールキーワードを発見し、競合の少ない領域において検索順位を上げていくことで、着実に成果を積み重ねることができるでしょう。
結果として、サイト全体のアクセス数やコンバージョン率を底上げする効果も期待できます。

キーワードツールの利用法

効率よくキーワードを探すにはツールの活用が必須です。

代表的なのは、Googleキーワードプランナーやキーワードファインダーで、検索数や関連キーワードを幅広く調べられます。
有料プランへ登録すると、競合がどの様なキーワードで検索結果の上位表示されているかを知ることが出来ます。
また、Googleトレンドを使えば、今まさに注目されているトピックを把握できます。

基本的には、競合が設定しているキーワードに対して、自分のサイトがさらに上位表示されるように記事やコンテンツを作成していくことで、検索流入数は増えていきます。
まず記事作りの土台として、どの様なキーワードを選び、どこの競合を目標として設定するのかが大切です。

こうしたツールを使ってキーワードの候補を集め、検索意図や競合状況を照らし合わせることで、自分のサイトに適したキーワードが見つかります。

重要なのは、単に人気の言葉を選ぶのではなく、ユーザーの課題やニーズを的確に解決できるワードを選ぶことでしょう。

SEO対策におけるキーワードの重要性

SEO対策では、キーワードは検索エンジンに「どのような内容の記事なのか」を伝える大切な手がかりです。
ユーザーが検索する言葉と記事内のキーワードが一致するほど、検索結果の上位に表示される可能性が高まります。

そのため、まずはターゲットユーザーがどのような言葉で情報を探しているかを調査することが欠かせません。

Googleキーワードプランナーなどの無料ツールや有料のSEO分析ツールを活用すれば、月間検索数や競合度、関連語句まで把握できます。
これらのデータを基に、検索ボリュームが大きく競合度が高いキーワードを狙うのか、ロングテール（検索ボリュームは少ないが意図が明確な）キーワードを狙うのかなど、自社の戦略に合わせて選定・優先順位付けしていくとよいでしょう。

ここからは、具体的な方法を説明していきます。

キーワードの配置場所と方法

キーワードはただ詰め込むのではなく、自然な文章の中で効果的に配置することがポイントです。

具体的には、
・タイトルタグ
・見出し（H1・H2）
・メタディスクリプション
・記事冒頭のリード文
・本文の各段落
・画像の代替テキスト（alt属性）
などが代表的な配置場所になります。

検索エンジンはこれらの要素を重視するため、適切な位置に配置することでサイト全体の評価を高めることが出来ます。

さらに、キーワードの出現位置だけでなく、出現頻度や文脈も重要になってきます。
キーワードの過剰な繰り返しは、「キーワードスタッフィング」とみなされ逆効果になり、順位が下がることもあります。
ユーザーにとって読みやすく、かつ検索エンジンにも記事のテーマを伝えられるバランスを意識して、記事やコンテンツを作成しましょう。

コンテンツとキーワードの関連性

キーワードがいくら多くても、コンテンツの内容と関連性がなければSEO効果は得られません。

たとえば、文章の中になんの脈略もなくキーワードを多数ちりばめていても、ページを訪問したユーザーにその文章に意味があると思ってもらえなければ、コンテンツ自体に価値がなくなってしまいます。

ユーザーの疑問や課題を解決する内容を軸に文章やコンテンツを構成し、そのうえで自然にページ内へキーワードを散りばめることが大切になります。

関連語や共起語（キーワードと一緒に使われやすい言葉）を取り入れることで、テーマに沿った網羅性のあるコンテンツになり、検索エンジンからの評価も高まります。

自力でこれらのキーワードを、複数探し当てるのは至難の業です。
調査にかかる時間を短くし、効率よく成果を上げていくためにも、SEOツールやキーワード関連のツールを有効活用しましょう。

・検索ボリューム
・競合度
・関連性
この3軸で評価しながら、キーワードを決めていくとよいでしょう。

内部リンクと外部リンクの戦略

SEOを強化するには、内部リンクと外部リンクの戦略も欠かせません。

内部リンクは、同じサイト内の関連記事や関連サービスページにリンクを張ることで、検索エンジンにサイト全体の構造を理解させやすくします。
単に関連記事をつなぐだけでなく、トピックごとの「親ページ」と「子ページ」を整理し、構造化させリンクすることで、さらに検索エンジンにテーマの専門性・網羅性を強く伝えることができます。

また、ユーザーが複数の記事を回遊しやすくなるため、滞在時間の向上にもつながるため、評価を得やすくなります。

一方、外部リンクは信頼できるサイトへのリンクを設置することで、記事の信頼性を高める効果が期待できます。
特に、公的機関や一次情報、権威性のあるメディアへのリンクは評価が高まりやすい傾向にあると言えるでしょう。

いずれも「ユーザーにとって有益な導線を作る」という視点で設置すると、SEOとユーザビリティの両面でメリットがあります。
リンクのアンカーテキスト（リンクの文言）にも、対象のキーワードや関連語を自然に盛り込むことで、さらに効果が高まるため、試してみてください。

このように、キーワードは選び方だけでなく「配置」「関連性」「リンク戦略」まで一貫して考えることが、最終的なSEO成果を高める近道となるはずです。

広告運用におけるキーワードの選定、除外

SEOと同様に、広告運用でもキーワードの選定は最重要課題です。

特にPPC（クリック課金型広告）では、適切なキーワード選定や除外設定を行うことで、広告費の無駄を減らしコンバージョンにも直結します。

最適なキーワードを選出・除外することは、広告運用で成果上げるために最も重要なポイントと言えるでしょう。

PPC広告におけるキーワードの選定

PPC広告では、ユーザーの検索意図を正確に把握してキーワードを選定していきます。

ビッグキーワード（検索ボリュームが多いキーワード）は集客効果が高い一方で競合も多く、クリック単価が高くなる傾向があります。

逆にスモールキーワード（検索ボリュームが少ないが具体的な意図を持つキーワード）は競合が少なく、コンバージョン率が高くなる場合があります。

目的や予算に応じ、ビッグキーワードとスモールキーワードを組み合わせることで、費用対効果を最大化できるでしょう。

また、PPC広告では「マッチタイプ」の設定も重要です。

マッチタイプとは、ユーザーが入力した検索語句と広告のキーワードをどの程度一致させるかを決める設定のことです。
代表的なものに「完全一致」「フレーズ一致」「部分一致」があり、それぞれ配信の範囲やクリック単価が変わります。

・完全一致
登録したキーワードと全く同じ語句で検索されたときだけ広告が表示され、無駄なクリックを減らせる。

・フレーズ一致
登録したキーワードを含むフレーズで検索されたときに広告が表示され、流入をある程度広げられる。

・部分一致
登録したキーワードに関連する語句でも広告が表示され、より多くのユーザーにリーチできる。

広告の目的に応じて、これらのマッチタイプを組み合わせることで広告費用対効果を最適化できます。

除外キーワードの設定

広告費の無駄遣いを防ぐためには、除外キーワードの設定も必要です。

自社の商品やサービスと関係のない検索語句で広告が表示されると、クリックは増えても成果につながらず、コストだけがかさんでしまいます。

広告出稿ツールにある、検索クエリレポートを定期的に確認し、不要なキーワードや成約につながりにくいキーワードを除外設定します。
そうすることで、広告の精度が高まり費用対効果が向上していきます。

例：
・緑茶の通販を行っているECショップが広告を出稿する場合
＜除外＞
「緑茶　眠れない」
「緑茶　カテキン　体に悪い」

このようなキーワードは、緑茶を飲むことで眠れなくなっている人や緑茶が体に与える影響を調べるために、検索キーワードとして打ち込まれていると思われます。
同じ「緑茶」のキーワードでも、組み合わせによって様々な意図が発生することがわかるでしょう。

「緑茶を売りたい」という広告出稿の意図に対して、これらのキーワードで検索している人は緑茶を買う意志がないため、いくら広告を出稿しても売上が上がることはないのです。

広告から効率よくターゲット客を送客するために、除外キーワードの設定は必ず行うことをおすすめします。
また、除外キーワードは一度設定して終わりではなく、定期的に検索クエリレポートを確認し、除外リストを更新していくことで、広告の精度がさらに高まります。

まとめ

キーワードは、単に「人気の言葉」を選ぶだけではなく、ユーザーの検索意図・競合状況・自社の目的という3つの視点を踏まえて選ぶことが、SEO・広告運用双方で成果を上げるカギとなることが分かったかと思います。

本文で解説したように、
・検索ボリュームと競争率のバランスを見極める
・ロングテールキーワードを活用して成約率を高める
・タイトルや見出し、alt属性など適切な箇所に自然に配置する
・内部リンク、外部リンクを使って信頼性と回遊性を高める
・PPC広告では除外キーワードを設定し無駄な費用を防ぐ

この様な一連の取り組みを合わせて行うことで、限られたリソースでも効率的にアクセス数・コンバージョン数を伸ばすことが可能です。

キーワード戦略は、「検索意図の把握」「検索ボリューム・競合度の調査」「適切な配置」「内部・外部リンク戦略」「広告における除外設定」までを一貫して行うことで最大の効果を発揮します。
SEOは長期戦、広告は短期戦という特徴を踏まえ、両輪でキーワード運用を行えば、限られたリソースでも効率的にアクセス数・コンバージョン数を伸ばすことが可能になります。
本記事のポイントを参考に、自社サイトの目的・フェーズに合ったキーワード戦略を設計し、より多くのターゲット客にリーチできる仕組みを整えていきましょう。