Webマーケティングで成果を上げるには、単にアクセス数を増やすだけでなく、実際にコンバージョン(CV)につながるキーワードを見極めることが重要です。SEO対策やリスティング広告を始めたものの「アクセスは増えたけれど問い合わせが来ない」「広告費ばかりかかってしまう」といった悩みを抱えていませんか?
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本記事では、初心者の方でもすぐに実践できるコンバージョンキーワードの選び方を、SEOとリスティング広告の両面から徹底解説します。実際に成果が出るキーワードの見つけ方、分析ツールの使い方、よくある失敗例まで、2026年最新の情報をもとに詳しくお伝えします。
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- コンバージョンキーワードとは?【基礎知識を理解する】
- SEOにおけるコンバージョンキーワードの選び方【自然検索で成果を出す】
- リスティング広告におけるコンバージョンキーワードの選定方法【即効性のある施策】
- コンバージョン率が高いキーワードの特徴【パターンを理解する】
- コンバージョンキーワードを見つける具体的な方法【実践ツールと手順】
- 初心者がやりがちな失敗と対策【避けるべき落とし穴】
- よくある質問 Q&A
- Q1. コンバージョンキーワードの選定は、SEOとリスティング広告でどう違いますか?
- Q2. ChatGPTなどのAIツールをキーワード選定に活用できますか?
- Q3. コンバージョンキーワードを見つけるのに一番おすすめのツールは何ですか?
- Q4. 何個くらいのキーワードを選定すれば良いですか?
- Q5. 競合が強いキーワードは避けるべきですか?
- Q6. 季節性のあるキーワードはどう扱えば良いですか?
- Q7. BtoBとBtoCでキーワード選定の違いはありますか?
- Q8. コンバージョン率の目安はどれくらいですか?
- Q9. 「not provided」問題はどう解決すれば良いですか?
- Q10. 初心者が最初に取り組むべきことは何ですか?
- まとめ:コンバージョンキーワードで成果を最大化するために
コンバージョンキーワードとは?【基礎知識を理解する】
コンバージョンキーワードの定義
コンバージョンキーワード(CVキーワード)とは、Webサイトへの訪問者が最終的な目標行動を起こすきっかけとなる検索キーワードのことです。目標行動とは、商品購入、資料請求、会員登録、問い合わせなど、ビジネスの成果に直結するアクションを指します。
例えば、「サービス名 資料請求」「商品名 価格」「地域名 業者 見積もり」などのキーワードで検索したユーザーは、既に購入や問い合わせを検討している可能性が高く、コンバージョンに至りやすい傾向があります。
なぜコンバージョンキーワードが重要なのか
Webマーケティングの成果は「アクセス数×コンバージョン率」で決まります。いくらアクセス数が多くても、コンバージョン率がゼロなら問い合わせは1件も発生しません。コンバージョンキーワードを正しく選定し、そのキーワードで上位表示を実現することで、少ないアクセス数でも高い成果を上げることができます。
特に予算が限られている中小企業や個人事業主にとって、コンバージョン率の高いキーワードに集中することは、費用対効果を最大化する最も効率的な戦略といえます。
コンバージョンとコンバージョン率の違い
混同しがちな用語を整理しておきましょう。
- コンバージョン(CV):目標とする成果行動そのもの(購入、問い合わせ、資料請求など)
- コンバージョン率(CVR):サイト訪問者のうち、コンバージョンに至った人の割合
- コンバージョンキーワード(CVキーワード):コンバージョンに直接つながる検索キーワード
計算式:コンバージョン率(CVR)= コンバージョン数 ÷ サイト訪問者数 × 100
SEOにおけるコンバージョンキーワードの選び方【自然検索で成果を出す】
SEOとリスティング広告の違いを理解する
まず、SEO(自然検索)とリスティング広告の違いを押さえておきましょう。
SEO(Search Engine Optimization)
- 費用:基本的に無料(コンテンツ制作コストは発生)
- 効果が出るまでの期間:数ヶ月〜半年程度
- 持続性:一度上位表示されると安定した流入が見込める
- 適したキーワード:検索ボリュームが中程度のミドルキーワードやロングテールキーワード
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リスティング広告(検索連動型広告)
- 費用:クリック課金制(クリックされるたびに費用発生)
- 効果が出るまでの期間:即日〜数日
- 持続性:予算がなくなると広告が停止する
- 適したキーワード:購買意欲の高いキーワード、競合性の高いビッグキーワード
両者は補完関係にあり、併用することで最大の効果を発揮します。
検索意図の4つの分類を理解する
コンバージョンキーワードを選ぶ前に、ユーザーの検索意図を理解することが不可欠です。検索意図は大きく4つに分類されます。
Knowクエリ(知りたい)
情報収集段階のユーザーが使うキーワードです。例:「SEOとは」「マーケティング 基礎」「コンバージョン 意味」
コンバージョンまでの距離:遠い(認知段階)
Goクエリ(行きたい)
特定のWebサイトやサービスに行きたいユーザーが使うキーワードです。例:「Amazon ログイン」「楽天市場」「企業名」
コンバージョンまでの距離:近い(既に認知済み)
Doクエリ(やりたい)
何かを実行したいユーザーが使うキーワードです。例:「確定申告 やり方」「動画 編集方法」「申し込み手順」
コンバージョンまでの距離:中程度
Buyクエリ(買いたい)
購入を前提に検索するユーザーが使うキーワードです。例:「商品名 最安値」「サービス名 価格」「地域名 業者 見積もり」
コンバージョンまでの距離:非常に近い(購入検討段階)
コンバージョンキーワードは主に「Doクエリ」と「Buyクエリ」の中に存在します。初心者の方はまずこの2つのカテゴリーに焦点を当てましょう。
検索意図をもっと理解する!
検索意図の分類方法 – SEO担当者必見の完全ガイド
ロングテールキーワード戦略の重要性
SEOでコンバージョンを獲得するには、ロングテールキーワード戦略が非常に効果的です。
ロングテールキーワードとは
3語以上の複合キーワードで、検索ボリュームは少ないものの検索意図が明確なキーワードのことです。
例:
- 「コーヒー豆」(ビッグキーワード)→ 検索意図が曖昧
- 「コーヒー豆 種類 ゲイシャ 通販」(ロングテール)→ 購入意欲が明確
ロングテールキーワードのメリット
- 競合が少ない:上位表示しやすい
- コンバージョン率が高い:検索意図が明確なため
- 安定した流入:複数のロングテールで総合的な流入を確保
- 費用対効果が高い:コンテンツ制作のコストが比較的低い
初心者向けのロングテールキーワード選定手順
- メインキーワード(軸キーワード)を決める
自社の商品・サービスに関連する中心的なキーワードを1〜2個選びます。 - 関連キーワードを洗い出す
ラッコキーワード、Googleサジェストなどのツールを使用して関連キーワードを収集します。 - 検索意図を分類する
集めたキーワードをKnow、Go、Do、Buyの4つに分類します。 - コンバージョンに近いキーワードを選ぶ
DoクエリとBuyクエリの中から優先的に選定します。
検索ボリュームだけで判断しない
初心者が陥りやすい罠が「検索ボリュームが多いキーワード=良いキーワード」と考えてしまうことです。
実際には、月間検索回数が10回以下のキーワードでも、検索意図がコンバージョンに直結している場合、非常に価値の高いキーワードになり得ます。検索ボリュームはあくまで参考値として、ユーザーの検索意図を最優先に考えましょう。
競合サイトの分析方法
コンバージョンキーワードを見つける際、競合サイトの分析は欠かせません。
競合サイト分析の手順
- 上位表示されている競合を特定する
狙いたいキーワードで実際に検索し、上位10サイトをリストアップします。 - 競合が対策しているキーワードを調査する
競合サイトのタイトルタグ、見出し、本文から対策キーワードを抽出します。 - 競合が提供しているコンテンツを分析する
どのような情報を提供しているか、どんな構成になっているかを確認します。 - 差別化ポイントを見つける
競合が提供していない情報、不足している情報を見つけ出します。
リスティング広告におけるコンバージョンキーワードの選定方法【即効性のある施策】
リスティング広告のキーワード選定の基本
リスティング広告は即座に効果が出る反面、適切なキーワード選定ができていないと広告費だけが消費されてしまいます。
キーワード選定の3つのステップ
- 軸キーワードの選定
商品・サービスの核となるキーワードを選びます。 - 掛け合わせキーワード(サジェストキーワード)の選定
軸キーワードに組み合わせるキーワードを選びます。 - 除外キーワードの設定
無駄なクリックを防ぐため、関係ないキーワードを除外します。
顕在層キーワードと潜在層キーワードの使い分け
顕在層キーワード(購入意欲が高い)
今すぐ購入や問い合わせを考えているユーザーが検索するキーワードです。
例:
- 「商品名 購入」
- 「サービス名 申し込み」
- 「地域名 業者 見積もり」
- 「製品名 価格 比較」
初心者はまず顕在層キーワードから始めましょう。コンバージョン率が高く、費用対効果が明確に出やすいためです。
潜在層キーワード(情報収集段階)
まだ購入を決めていないが、将来的に顧客になる可能性があるユーザーが検索するキーワードです。
例:
- 「問題 解決方法」
- 「課題 対策」
- 「業界 トレンド」
潜在層キーワードは認知拡大には有効ですが、即座のコンバージョンには結びつきにくいため、予算に余裕がある場合に追加します。
マッチタイプの設定方法
リスティング広告では、キーワードのマッチタイプによって広告が表示される範囲が変わります。
完全一致
設定したキーワードと完全に一致する検索にのみ広告を表示します。
- メリット:無駄なクリックが発生しにくい
- デメリット:表示機会が限定される
- 適用場面:コンバージョン単価を抑えたい場合
フレーズ一致
設定したキーワードと同じ意味や意図を持つ検索に広告を表示します。
- メリット:適度な拡張性がある
- デメリット:想定外の検索語句でも表示される可能性がある
- 適用場面:初心者に最もおすすめバランスが良い
部分一致(インテント マッチ)
設定したキーワードに関連すると判断された検索に広告を表示します。
- メリット:想定外のキーワードを発見できる
- デメリット:関連性の低い検索でも表示される可能性がある
- 適用場面:コンバージョン数を拡大したい場合
初心者の方はまず「フレーズ一致」から始め、運用データを見ながら調整していくことをおすすめします。
除外キーワードの設定が成功のカギ
リスティング広告で費用対効果を高めるには、除外キーワードの設定が極めて重要です。
除外すべきキーワードの例
- 無関係なキーワード:自社商品と関係ない検索語句
- ネガティブワード:「不要」「返品」「クレーム」など
- 無料志向のキーワード:「無料」「フリー」など(有料サービスの場合)
- 競合他社名:競合を探しているユーザー
- 求人関連:「求人」「募集」「採用」など(求人目的でない場合)
除外キーワードは最低でも月1回は見直し、定期的に追加していくことをおすすめします。
キーワードプランナーの活用方法
Googleが無料で提供するキーワードプランナーは、リスティング広告のキーワード選定に必須のツールです。
キーワードプランナーで確認できる情報
- 月間平均検索ボリューム:そのキーワードが月に何回検索されているか
- 競合性:そのキーワードでの競合の多さ(低・中・高)
- 推奨入札単価:1クリックあたりの推奨費用
- 関連キーワード候補:関連性の高い他のキーワード
初心者向けの使い方
- Google広告アカウントにログイン
- ツール>キーワードプランナーを選択
- 「新しいキーワードを見つける」をクリック
- 軸キーワードを入力して結果を表示
- 検索ボリューム、競合性、入札単価を確認
- コンバージョンに近そうなキーワードをリストアップ
重要なポイント:「ページ上部に掲載された広告の入札単価(高額帯)」を確認することで、そのキーワードでの相場のクリック単価が分かります。予算に対して現実的なキーワードかどうか判断する材料になります。
コンバージョン率が高いキーワードの特徴【パターンを理解する】
購買意欲を示すキーワード
ユーザーの購買意欲が高いことを示すキーワードは、コンバージョン率が高い傾向にあります。
価格・費用関連
- 「価格」「料金」「費用」「相場」
- 「最安値」「格安」「お得」
- 「見積もり」「見積」
例:「ホームページ制作 料金」「引越し 見積もり 相場」
比較・検討関連
- 「比較」「おすすめ」「ランキング」
- 「口コミ」「評判」「レビュー」
- 「メリット デメリット」
例:「クラウド会計ソフト 比較」「育毛剤 ランキング」
業者・代行関連
- 「業者」「代行」「サービス」
- 「依頼」「相談」「問い合わせ」
例:「Web制作 業者」「確定申告 代行」
地域名を含むキーワード
地域ビジネスにとって、地域名を含むキーワードは非常に重要です。
例:
- 「新宿 歯医者 夜間」
- 「横浜 引越し 格安」
- 「大阪 税理士 相談」
地域名キーワードの特徴:
- 競合が地域内に限定される
- 来店や訪問を前提とした検索のため購買意欲が高い
- 地域密着型ビジネスには必須のキーワード
具体的な商品名・サービス名を含むキーワード
商品名やサービス名で検索するユーザーは、既にその商品・サービスを認知しており、購入を検討している可能性が高いです。
例:
- 「商品名 最安値」
- 「サービス名 申し込み」
- 「ブランド名 公式」
緊急性の高いキーワード
今すぐ解決したい課題を抱えているユーザーの検索キーワードは、コンバージョン率が非常に高くなります。
例:
- 「水漏れ 修理 即日」
- 「鍵 紛失 24時間対応」
- 「パソコン 故障 データ復旧」
ロングテールで具体的なキーワード
3語以上の複合キーワードで、ユーザーのニーズが具体的に表現されているものはコンバージョン率が高い傾向にあります。
例:
- 「ノートパソコン リモートワーク 5万円」
- 「カーポート 2台用 スタイリッシュ 安い」
- 「マンション 査定 無料 即日」
検索ボリュームは少なくても、検索意図が明確で購買意欲が高いため、高いコンバージョン率が期待できます。
コンバージョンキーワードを見つける具体的な方法【実践ツールと手順】
Google Analyticsを使った分析方法
既に運営しているWebサイトがある場合、Google Analyticsを使ってコンバージョンキーワードを特定できます。
手順
- Google Analyticsにログイン
- 「コンバージョン」>「目標」>「概要」を選択
- 右側のグラフ下部に表示される「目標の完了数」を確認
- CV数が多いページを特定
- そのページへの流入キーワードをチェック
注意点:2016年以降、SSL化(https化)の普及により、Google Analyticsでは検索キーワードの大部分が「(not provided)」として表示され、直接的にキーワードを確認できなくなっています。そのため、Google Search Consoleとの連携が必須です。
Google Search Consoleを使った分析方法
Google Search Consoleは、どのキーワードで自サイトが検索結果に表示され、クリックされたかを確認できる無料ツールです。
CVキーワードを見つける手順
- Google Search Consoleにログイン
- 「検索パフォーマンス」をクリック
- 「ページ」タブを選択
- CVが発生しているページのURLをクリック
- そのページへの流入キーワード一覧が表示される
- クリック数、表示回数、CTR、平均掲載順位を確認
- 上位にランクインしているキーワードがCVキーワードの可能性が高い
Google AnalyticsとSearch Consoleの連携方法
- Google Analyticsの管理画面を開く
- 「プロパティ設定」を選択
- 「Search Consoleを調整」をクリック
- 連携するSearch Consoleプロパティを選択
- 「保存」をクリック
連携後は、Google Analyticsの「集客」>「Search Console」>「ランディングページ」レポートで、ランディングページごとのコンバージョン状況と流入キーワードを組み合わせて分析できるようになります。
無料で使えるキーワード調査ツール
ラッコキーワード
使い方:
- ラッコキーワード(https://related-keywords.com/)にアクセス
- 軸キーワードを入力
- Googleサジェストキーワードが一覧表示される
- 関連キーワードをCSVでダウンロード可能
メリット:登録不要で即座に使える、大量のキーワード候補を取得できる
Googleサジェスト
Google検索窓にキーワードを入力すると、自動的に表示される候補がGoogleサジェストです。これは実際に多く検索されているキーワードの組み合わせなので、ユーザーニーズを反映しています。
活用方法:
- 軸キーワード+スペースで表示される候補をメモ
- 軸キーワード+あ行〜わ行を順番に入力してサジェストを収集
- 検索結果ページ下部の「他のキーワード」も参考にする
Googleトレンド
キーワードの検索トレンドや季節変動を確認できるツールです。
使い方:
- Googleトレンド(https://trends.google.co.jp/)にアクセス
- 調べたいキーワードを入力
- 期間、地域、カテゴリを設定
- 関連トピックや関連クエリを確認
特に季節商品やイベント関連のキーワードを選定する際に有効です。
有料ツールの活用(予算がある場合)
キーワードファインダー
機能:
- CVキーワードの自動表示
- 関連キーワードの自動取得
- 月間検索数、SEO難易度の自動取得
- 競合との競争難易度分析
特に「(not provided)」で見えなくなった流入キーワードを推測する機能が優れています。
MIERUCA(ミエルカ)
AI(人工知能)を用いてコンバージョンキーワードを推測する機能を搭載。Google AnalyticsとSearch Consoleを連携し、コンバージョンが発生したページと流入キーワードを統合分析します。
Ahrefs、SEMrush
競合サイトがどのキーワードで流入を獲得しているか、どのキーワードで広告を出稿しているかを調査できる強力なツールです。予算があれば導入を検討する価値があります。
リスティング広告の検索語句レポート活用法
リスティング広告を既に運用している場合、検索語句レポートはコンバージョンキーワードの宝庫です。
確認手順(Google広告の場合)
- Google広告の管理画面にログイン
- 「キーワード」>「検索語句」をクリック
- コンバージョン列を確認
- コンバージョンが発生している検索語句をリストアップ
- その検索語句を新たにキーワードとして追加登録
週1回のペースで検索語句レポートをチェックし、コンバージョンが発生したキーワードを見つけ出すことが重要です。
アトリビューション分析で真の貢献キーワードを見つける
ユーザーはコンバージョンに至るまでに複数回検索し、複数のページを訪問することが一般的です。最後にクリックされたキーワードだけでなく、コンバージョンに至るまでの全ての接点を評価するのがアトリビューション分析です。
Google広告でのアトリビューション分析方法
- Google広告の管理画面右上のスパナマークをクリック
- 「検索アトリビューション」を選択
- 「経路」タブ内の「コンバージョン経路」を確認
- ファーストクリック、ラストクリックなど異なるモデルで分析
これにより、直接コンバージョンには結びつかないが、認知や検討段階で重要な役割を果たしているキーワードを発見できます。
初心者がやりがちな失敗と対策【避けるべき落とし穴】
失敗例1:検索ボリュームだけで判断してしまう
失敗の内容
「月間検索回数が多いキーワード=良いキーワード」と考え、検索ボリュームだけを基準にキーワードを選んでしまう。
なぜ失敗するのか
検索ボリュームが多いキーワードは競合も多く、上位表示が困難です。また、検索意図が曖昧でコンバージョンに結びつかないことが多いためです。
正しい対策
- 検索ボリュームは参考程度にとどめる
- ユーザーの検索意図を最優先に考える
- 月間検索回数10回未満のキーワードでも、購買意欲が高ければ積極的に狙う
- 複数のロングテールキーワードで総合的に流入を確保する戦略をとる
失敗例2:Knowクエリばかりを対策してしまう
失敗の内容
「〇〇とは」「〇〇 意味」「〇〇 基礎」といった情報収集段階のキーワードばかりでコンテンツを作成してしまう。
なぜ失敗するのか
アクセス数は増えてもコンバージョンに至らず、成果が出ない。
正しい対策
- KnowクエリとDoクエリ・Buyクエリをバランス良く配置する
- 初心者はまずDoクエリ・Buyクエリから優先的に対策する
- Knowクエリのコンテンツには、適切なCTAを設置してDoクエリページへ誘導する
失敗例3:自社視点のキーワードを選んでしまう
失敗の内容
ユーザーが実際に使わない専門用語や社内用語をキーワードに設定してしまう。
例:
- 「ソリューション」→ ユーザーは「解決方法」「対策」で検索
- 「イニシャルコスト」→ ユーザーは「初期費用」で検索
正しい対策
- 実際のユーザーがどんな言葉で検索するか考える
- 顧客からの問い合わせ内容を分析する
- 営業担当者にヒアリングする
- ラッコキーワードやGoogleサジェストで実際に検索されている言葉を確認する
失敗例4:コンテンツと検索意図がズレている
失敗の内容
選定したキーワードで検索するユーザーのニーズと、実際のコンテンツ内容がズレている。
例:「メロン 育て方」で検索したユーザーに「メロン 通販」のページを見せてしまう
正しい対策
- キーワードで実際に検索し、上位表示されているページを確認する
- ユーザーがそのキーワードで何を知りたいのか、何を求めているのかを深く考える
- コンテンツはキーワードの検索意図に完全に合致させる
- 検索意図とコンテンツがズレている場合は、キーワードを変更するかコンテンツを作り直す
失敗例5:除外キーワードを設定していない
失敗の内容(リスティング広告)
無関係な検索語句でも広告が表示され、無駄なクリック費用が発生してしまう。
正しい対策
- 週1回は検索語句レポートを確認する
- コンバージョンに結びつかない検索語句を除外キーワードに追加する
- 「無料」「求人」「中古」など、事前に想定できる除外キーワードは初期設定で登録する
失敗例6:キーワードの詰め込みすぎ
失敗の内容
SEO効果を狙って、不自然にキーワードを繰り返し使用してしまう(キーワードスタッフィング)。
なぜ失敗するのか
Googleのアルゴリズムがスパムと判断し、順位が下落する可能性がある。また、ユーザーにとっても読みにくいコンテンツになってしまう。
正しい対策
- キーワードは自然な文脈の中で使用する
- 同義語や関連語を使ってバリエーションをつける
- ユーザーにとって価値のあるコンテンツを作ることを最優先にする
失敗例7:運用データを分析していない
失敗の内容
一度キーワードを設定したら、その後の効果測定や改善をしない。
正しい対策
- Google AnalyticsとSearch Consoleで定期的にデータを確認する
- コンバージョンに結びついているキーワード、結びついていないキーワードを分析する
- 効果の出ていないキーワードは見直し、効果の高いキーワードは強化する
- PDCAサイクルを回し続ける
よくある質問 Q&A
Q1. コンバージョンキーワードの選定は、SEOとリスティング広告でどう違いますか?
A. 基本的な考え方は同じですが、いくつか違いがあります。
SEOの場合は、中長期的な視点でロングテールキーワードを中心に対策します。競合性が低く、検索ボリュームが小さくても、コンバージョン率が高いキーワードを積み上げていく戦略が効果的です。
リスティング広告の場合は、即効性を重視し、購買意欲の高い顕在層キーワードを優先します。クリック単価(CPC)と予算のバランスを考慮する必要があり、費用対効果を常にモニタリングしながら調整していきます。
両者を組み合わせることで、短期的な成果(リスティング広告)と長期的な資産形成(SEO)の両立が可能になります。
Q2. ChatGPTなどのAIツールをキーワード選定に活用できますか?
A. はい、非常に有効に活用できます。ChatGPTは以下のような場面で役立ちます:
- 関連キーワードのアイデア出し:「〇〇を購入したい人が検索しそうなキーワードを20個挙げてください」
- 検索意図の分析:「『子供用 ハサミ 安全』で検索する人はどんなニーズがありますか?」
- ターゲット層の理解:「30代の子育てママが検索しそうなキーワードは?」
- キーワードの分類:「これらのキーワードをKnow、Do、Buy、Goに分類してください」
ただし、ChatGPTの回答はあくまで参考情報です。最終的には、キーワードプランナーやGoogle Search Consoleなどの実データに基づいて判断することが重要です。また、ChatGPTの学習データは2023年までのため、最新のトレンドは反映されていない点に注意しましょう。
Q3. コンバージョンキーワードを見つけるのに一番おすすめのツールは何ですか?
A. 予算や状況によって異なりますが、初心者の方には以下の組み合わせをおすすめします:
無料で始める場合:
- Google Search Console(必須)
- Google Analytics(必須)
- ラッコキーワード(キーワード候補の洗い出し)
- Googleキーワードプランナー(検索ボリュームの確認)
この4つの無料ツールを組み合わせることで、基本的なコンバージョンキーワードの選定は十分に可能です。
予算がある場合:
- キーワードファインダー(CVキーワードの自動抽出機能が優秀)
- MIERUCA(AIによるCVキーワード推測機能)
- Ahrefs(競合分析に強い)
重要なのは、ツールに頼りすぎず、実際のユーザーの検索意図を常に考えることです。
Q4. 何個くらいのキーワードを選定すれば良いですか?
A. 目標とするコンバージョン数から逆算して決めます。
計算例:
- 目標:月間コンバージョン100件
- 平均コンバージョン率:2%
- 必要なセッション数:100÷0.02=5,000セッション
- 月間検索ボリューム1,000のキーワードで1位を獲得した場合の想定流入数:約400
- 必要なキーワード数:5,000÷400=約13個
ただし、これは理想的な計算です。実際には:
- SEO初心者:まず10〜20個の厳選したキーワードから始める
- リスティング広告(予算30万円未満):500キーワード程度
- リスティング広告(予算30万円以上):1,000〜2,000キーワード
重要なのは数ではなく、質の高いコンバージョンキーワードを選ぶことです。最初は少数精鋭で始め、効果を見ながら徐々に拡大していくアプローチをおすすめします。
Q5. 競合が強いキーワードは避けるべきですか?
A. 初心者の場合、いきなり競合の強いキーワードで勝負するのは避けた方が賢明です。
戦略的なアプローチ:
- 第1段階:競合が少ないロングテールキーワードから攻める
- 第2段階:ロングテールで実績を積み、ドメインパワーを高める
- 第3段階:徐々にミドルキーワードにも挑戦
- 第4段階:最終的にビッグキーワードでも上位表示を目指す
ただし、リスティング広告の場合は、予算さえあれば競合が強いキーワードでも即座に広告を出稿できます。費用対効果を見ながら判断しましょう。
Q6. 季節性のあるキーワードはどう扱えば良いですか?
A. 季節性のあるキーワードは、需要のピークを見越して準備することが重要です。
対策:
- SEOの場合:需要のピークの3〜6ヶ月前からコンテンツを準備し公開する(Googleのインデックスと評価に時間がかかるため)
- リスティング広告の場合:需要のピークの1〜2ヶ月前から広告を開始し、データを蓄積しながら最適化する
- Googleトレンドで過去の検索動向を確認:いつ頃需要が高まるかを把握する
例:「お中元」「クリスマスプレゼント」「確定申告」などは明確な季節性があるため、計画的に対策しましょう。
Q7. BtoBとBtoCでキーワード選定の違いはありますか?
A. はい、大きな違いがあります。
BtoB(法人向け)の特徴:
- 検索ボリュームが少ない
- 購買プロセスが長い(複数人での意思決定)
- 専門用語が使われることが多い
- 「導入事例」「比較」「資料請求」といったキーワードが重要
- 業界名や職種名を含むキーワードが効果的
例:「クラウド会計ソフト 中小企業 比較」「SFA 導入事例 製造業」
BtoC(個人向け)の特徴:
- 検索ボリュームが比較的大きい
- 購買プロセスが短い(即決も多い)
- 日常的な言葉で検索される
- 「口コミ」「最安値」「おすすめ」といったキーワードが重要
- 感情的な言葉(「おしゃれ」「かわいい」「便利」)も効果的
例:「スマホケース おしゃれ 安い」「プレゼント 30代 女性」
自社のビジネスモデルに合わせて、適切なキーワードを選定しましょう。
Q8. コンバージョン率の目安はどれくらいですか?
A. 業界や商材、キーワードの種類によって大きく異なりますが、一般的な目安は以下の通りです:
SEO(自然検索)の場合:
- 一般的なコンバージョン率:1〜3%
- BtoB:2〜5%
- BtoC(EC):2〜4%
リスティング広告の場合:
- 指名キーワード:1〜30%(非常に高い)
- 一般キーワード:1〜5%
ただし、これらはあくまで目安です。重要なのは「自社の数値が改善しているかどうか」です。過去のデータと比較し、継続的に改善していくことを目指しましょう。
Q9. 「not provided」問題はどう解決すれば良いですか?
A. 完全な解決は困難ですが、以下の方法で対処できます:
- Google Search Consoleを活用する
Search Consoleでは検索クエリを確認できます。これをGoogle Analyticsと組み合わせて分析しましょう。 - ランディングページベースで分析する
コンバージョンが発生したページを特定し、そのページへの流入キーワードをSearch Consoleで確認することで、間接的にCVキーワードを推測できます。 - 有料ツールを活用する
キーワードファインダーやMIERUCAなどのツールは、AIを使ってCVキーワードを推測する機能を持っています。 - リスティング広告の検索語句レポートを活用する
リスティング広告を運用している場合、検索語句レポートで実際の検索キーワードとコンバージョンの関係を明確に把握できます。
Q10. 初心者が最初に取り組むべきことは何ですか?
A. 以下のステップで進めることをおすすめします:
ステップ1:基本ツールの設定(1週目)
- Google Analyticsの設置
- Google Search Consoleの設置
- コンバージョン設定(目標設定)
ステップ2:現状分析(2週目)
- 現在どんなキーワードで流入があるか確認
- コンバージョンが発生しているページを特定
- 競合サイトの上位表示キーワードを調査
ステップ3:キーワード選定(3〜4週目)
- ラッコキーワードで関連キーワードを洗い出す
- DoクエリとBuyクエリに分類する
- コンバージョンに近い10〜20個のキーワードを厳選
ステップ4:コンテンツ作成(1〜3ヶ月)
- 選定したキーワードでコンテンツを作成
- 検索意図に完全に合致させる
- 競合よりも詳しく、わかりやすいコンテンツを目指す
ステップ5:効果測定と改善(継続)
- 月1回はデータを確認
- 効果の出ているキーワード・コンテンツを強化
- 効果の出ていないものは原因を分析して改善
焦らず、着実にステップを踏んでいくことが成功への近道です。
まとめ:コンバージョンキーワードで成果を最大化するために
コンバージョンキーワードの選定は、Webマーケティングの成否を分ける重要な要素です。本記事で解説した内容を改めて整理します。
コンバージョンキーワード選定の5つの重要ポイント
- 検索ボリュームだけで判断しない
ユーザーの検索意図を最優先に考え、コンバージョンに近いキーワードを選ぶ - DoクエリとBuyクエリを重視する
情報収集段階のKnowクエリばかりでなく、購買意欲の高いキーワードを選定する - ロングテールキーワード戦略を実践する
競合が少なく、コンバージョン率の高いロングテールキーワードを積み上げる - SEOとリスティング広告を併用する
短期的成果(リスティング)と長期的資産(SEO)の両立を図る - 継続的に分析・改善する
Google AnalyticsとSearch Consoleでデータを分析し、PDCAサイクルを回す
初心者が今日から始められる3つのアクション
- Google Search Consoleに登録する
まだ登録していない方は、今すぐ登録しましょう。コンバージョンキーワードを見つける最も基本的なツールです。 - ラッコキーワードで候補を洗い出す
自社の商品・サービスに関連するキーワードを100個以上リストアップしてみましょう。 - キーワードをDoクエリとBuyクエリに分類する
洗い出したキーワードの中から、コンバージョンに近いものを10個選んで、今週中にコンテンツ制作を開始しましょう。
成果を出すための心構え
コンバージョンキーワードの選定に正解はありません。業界、商材、ターゲット層によって最適なキーワードは異なります。重要なのは、仮説を立て、実行し、データを分析し、改善を繰り返すことです。
最初から完璧を目指す必要はありません。小さく始めて、徐々に精度を高めていくアプローチで十分です。本記事で紹介した方法を実践し、3ヶ月後、6ヶ月後の成果を楽しみに取り組んでみてください。
Webマーケティングの世界は日々進化しています。2026年もGoogleのアルゴリズムアップデート、AIツールの進化など、新しい変化が続くでしょう。しかし、「ユーザーの検索意図を理解し、それに応えるコンテンツを提供する」という本質は変わりません。
コンバージョンキーワードを正しく選定し、ユーザーに価値を提供することで、必ず成果はついてきます。本記事があなたのWebマーケティング成功の一助となれば幸いです。
