SEOで重要なサイトのアクセス解析を行うGoogleアナリティクスの計測方法には、セッション数・ページビュー数・ユーザー数といったそれぞれ異なる訪問数の指標があり、その数が持つ意味を正しく理解しておくことで、サイト改善にも役立てることができます。
つまり、セッションやユーザーを増やす施策とページビュー(PV)を増やす施策とでは違いがあるということです。
この場合、それぞれが持つ数字の意味を理解していないと、具体的に何をすることで目標を達成することができるのかわからなくなってしまい、闇雲な施策を行っても効果的とは言えないでしょう。
そのため、サイトのアクセスを最適化・改善するためには、Googleアナリティクスが非常に参考になるわけですが、便利すぎるとも言えるこのツールは、実に様々な指標があり、深く理解していない方だと何を見て良いのかわからない…といった場合も多いかと思われます。
では、今回はこのGoogleアナリティクスに表示される“セッション・ページビュー数・ユーザー”の数の計測方法や基本的となる意味などを詳しくご説明していきたいと思います。
セッション・ページビュー数・ユーザーの違いとは
まず、Googleアナリティクスはご自身のサイトのアクセス解析を行うためのツールです。
アクセスを解析するということは、単純に何人がご自身のサイトに訪れたのか?という指標にも以下のようなアクセス集計方法が考えられます。
- ユーザーが何ページ閲覧したのか?
- ある期間内で何回訪問したのか?
- 期間内で実質ユーザーは何人いたのか?
このようにアクセス数とは、様々な角度からの“訪問数”をチェックし、サイトに問題がないか?改善するためには何が必要なのか?場合によってはKPIにもなり得る重要な指標とも言えるでしょう。
そのため、見るべきチェックポイントはいくつかありますが、その中でもアクセス数を意味する3種類の指標“セッション・ページビュー・ユーザー”の違いをしっかりと理解し、アクセス改善に役立てることが大切です。
セッションについて
はじめに“セッション”についてです。
このセッションとは、特定の期間内に訪問したユーザーの数のことを意味し、同一ユーザーも複数回計測されることのある指標です。
基本は訪問から離脱までをひとつのセッションとして計測し、後述するセッションが切れる条件によっては同じユーザーが何度も計測される特徴を持ちます。
この数値を確認したい場合は、アナリティクスの“ユーザー”>“概要”へ進み、サマリーのグラフ左上に表示されているプルダウンから“セッション”を選択します。
セッションの計測条件について
このセッションは以下のような条件で計測され、これによると指定した期間内での操作によっては、同一ユーザーが複数含まれることがわかります。
- 操作が行われない状態で 30 分経過後
- 午前 0 時
例えば、午前0時付近のアクセスの場合は以下のような計測方法となります。
- 23時50分に訪問→0時10分に離脱⇒セッション「2」
- 23時50分に訪問→23時55分に離脱、0時10分に再度訪問⇒セッション「2」
この場合、サイト内に滞在していたとしても、0時にセッションが強制的にリセットされ再度開始すると考えてみるとわかりやすいかもしれません。
他にも15時にアクセスし、再度16時にアクセスしてもセッションは「2」として計測されるわけです。(30分内の同じ経路からの再訪問はセッションが切れません。)
また、参照元によっては30分以内でも新たなセッションとして計測されるパターンもあります。
サイトを離れたユーザーが 30 分以内に同じサイトに戻ってきた場合は、同じセッションとして扱われます。
ということは、このセッションが増えている場合、一定時間を置いて何度も訪問しているユーザー(リピーター)が存在するとも捉えることができます。
要はサイトにファンが付いてきている証拠でもあるため、ここを伸ばすためには以下のような対策が必要となると考えることもできるでしょう。
- 惹き付けられるページタイトル
- ある程度の更新頻度
- 内容の面白さ
- 何度読んでもスラスラ読めること
- サイトのブランディング化
ページビューについて
次に“ページビュー”についてです。
「PV」と呼ばれることも多く、ご存知の方も多い数値のひとつです。
こちらは、先ほどのセッションとはまた違い、ユーザー数に関係なくページ遷移した数という意味となります。
検索ユーザーの数に関係なく計測されるということは、今回ご紹介する3つの計測数の中で、同じ期間内で比較すると最も大きな数値となるはずです。
これを見るためには、先ほど確認したサマリーのグラフ左上に表示されているプルダウンから“ページビュー”を選択します。
ちなみに、このページビューを伸ばすためには、サイト内の導線改善が必要となり、関連記事の充足や豊富なコンテンツなど、訪問してきたユーザーを検索結果ページに戻さない施策が必要となります。
要は訪問目的となるコンテンツに付随する興味をそそられるコンテンツを記事下などに配置して、ユーザーに“これも読みたい!”と思ってもらい、どんどん読み進めてしまうようなサイト構造が重要となるわけです。
他にも離脱の多いページをチェックしてリライトを行うことや、ファーストビューに読み進めたくなるようなコピーを置いたり、ある程度必要な情報を置いて、瞬時にブラウザバックされないような配慮も必要となってきます。
ページビューとページ別訪問数について
また、上記の“ページビュー”とは別で、“ページ別訪問数”という指標もあり、こちらはそのページにおいてのセッション数という意味を持ちます。
これを確認するには、アナリティクスの“行動”>“サイト コンテンツ”>“すべてのページ”を開き、先ほどと同じくプルダウンから“ページ別訪問数”を選択します。
この場合はサイト全体というわけではなく、ページ単位での再訪問といった傾向をチェックすることができ、ページごとの人気の具合を把握することができる指標と言えます。
とは言え、そこまで詳細にチェックする必要はありませんが、ページビューとの違いを理解しておくだけでもアナリティクスの見方が変わりますので、意味だけでも覚えておいて良いでしょう。
ユーザーについて
最後に“ユーザー”についてです。
この数値は、その名の通り1ユーザーの数ごとの計測となります。
そのため、「UU(ユニークユーザー)」とも呼ばれ、アナリティクスで指定した期間内に1人のユーザーが何ページ見ても、何度再訪問してもページビュー・セッションに関係なくユーザー数「1」と計測されます。
つまり、今回ご紹介した3つの計測方法のうち、数値としては一番低いものとなり、純粋な訪問数を把握することができる指標となっています。
この数値を確認したい場合は、アナリティクスの“ユーザー”>“概要”へ進み、サマリーのグラフ左上に表示されているプルダウンから“ユーザー”を選択します。
※デフォルトで“ユーザー”が指定されているかと思われます。
また、指定した期間内でのユーザーの数なので、中にはリピーターも含まれている可能性も高く、下記の新規・リピーターの割合なんかもチェックしてみると良いでしょう。
上記の新規・リピーターに関しては、どちらが多ければ良いというものではなく、サイトを立ち上げたばかりの頃は新規が多いはずで、サイトが成長していくに連れてリピーターも伸びてくると思われますので、ひとつの傾向として把握しておくと良いでしょう。(※こちらの計測方法はまた若干異なるため、あくまで参考程度に。)
それ以外にも、業種による扱う商品の購買頻度も考慮した上で、どちらをターゲットとして多く集客した方が良いのかを決めて、対策する際の指標にしてみても良いでしょう。
まとめ
今回は、アナリティクスに表示される訪問数を表す3つの指標“セッション・ページビュー・ユーザー”についてそれぞれの違いをご説明しました。
上記のように、これらの数値を持つ意味をしっかりと理解し、改善したい指標を定めることで施策も明確となり、効果的にサイトのアクセスを改善することに役立つことかと思われます。
ページビューを増やすならサイト内の導線改善、新規を増やすなら新規記事作成、場合によってはリスティングなどの広告によって新規ユーザーの獲得に注力した方が良い結果となることもありますので、しっかりと目標を設定し、日々の指標としてアナリティクスを有効活用しましょう。
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