ECサイトの売上を伸ばす場合、何らかの指標を持って施策を考える必要があります。
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例えば、売上を伸ばすために無計画に商品を増やしたり、目標値が曖昧なまま広告を出すなど、なんとなくサイトを改善したつもりだけでは売上の改善には繋がりません。
まず、ECサイト含めWebサイトの売上は、以下3点から成り立っています。
- 訪問(流入)数
- コンバージョン率
- 商品単価
そして売上を伸ばすためには、上記で挙げたどれかの数字を改善する必要があります。
このように分けて考えると、ECサイトの売上を伸ばすためには何をするべきなのか?そして、それに対する施策はどのようなものがあるのかが考えやすくなります。
それでは、今回はECサイトの売上を把握し、それを伸ばすために役立てる考え方についてご説明していきたいと思います。
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ECサイトの売上を伸ばすためには?
はじめに、ECサイトの売り上げを伸ばす方法の前に、言葉の違いを理解しましょう。
「ECサイト」の他「ネットショップ」といった言い方をよく耳にしますが、この2つは同じものと考えて問題ありません。
「ECサイト」と「ネットショップ」は、どちらもインターネット上で商品やサービスを販売するウェブサイトを指します。
「ECサイト」は「Electronic Commerce(電子商取引)」の略で、企業や個人がインターネットを通じて商品やサービスを売買するためのサイト全般を指します。
一方、「ネットショップ」は、より日常的な表現で、オンライン上のお店という意味合いが強く、個人経営の小規模なショップから大手のショップまで幅広く使われています。
つまり、両者はほぼ同じ意味で使われることが多く、厳密な違いはありませんが、「ECサイト」はややビジネス寄り、「ネットショップ」は親しみやすい表現と言えるでしょう。
さて、ECサイトを含め、Webサイトからの売上を伸ばすためには、冒頭でもご説明した通り、主に訪問数・コンバージョン率・商品単価といった3つの数字どれかを改善することがポイントとなります。
こういった数字を日々チェックして、実施した施策が効果あったかどうかを確認して改善を繰り返すことが売上を伸ばすことに繋がるため、まずはどの数字を伸ばすのかを決めてみると良いでしょう。
どの数字を改善するのかを決める
まずはじめに、こちらがサイトの売上を把握するための計算式です。
この計算上、単純にWebサイトの売上を2倍にしたい場合、訪問数・コンバージョン率・単価のどれかを2倍にすることによって達成することができます。
もちろん、それぞれを少しずつ底上げすることで目標達成できることも考えられますので、これを元に一番効率良い改善方法を考えてみると良いでしょう。
では、それぞれの数字を改善した例をご紹介します。
訪問数を増やす
上記の例を元に、訪問数を2倍にすると売上も倍になります。
計算上では2倍になりますが、単純に訪問数を増やすと、本来の目的以外のユーザーも集客する可能性も十分に考えられるため、CVRが下がることも予想されます。
そのため、実際にはもっと多くの訪問数を増やす必要がある場合があることを理解しておきましょう。
この場合、どういったキーワードで集客するのかというキーワード選定や、集客方法はどの手段で対策するのか?など訪問数を増やす手段も重要となってくることがポイントとなります。
訪問数を増やす施策例は次の通りです。
- 広告を出す
- SEOを見直す
- SNSを活用する
また、訪問数を増やす場合は、セッション数で計測するようにしましょう。
なぜなら、PV数だとサイト全体の回遊率の増減など色々な要素が関係してくるため、正しく計測できない可能性があるからです。
さらに、広告を出稿する場合などは顧客獲得単価(CPA)や、利益・利益率なども考慮しましょう。
売上よりも集客するための予算が増えてしまっては本末転倒です。
SNSを活用してサイトの訪問数を増やすためには、まず自社のターゲットとなるユーザー層がよく利用しているSNSプラットフォーム(例:Instagram、X(旧Twitter)、Facebook、LINEなど)を把握し、適切な媒体を選定することが重要です。その上で、定期的に商品やサービスに関する情報、キャンペーン、ユーザーの声、活用事例などを発信し、フォロワーとのコミュニケーションを積極的に行いましょう。
また、ハッシュタグやストーリーズ、リール動画など各SNSの機能を活用することで、より多くのユーザーにリーチしやすくなります。
インフルエンサーとのコラボレーションやSNS限定のキャンペーンを実施するのも効果的です。
さらに、SNSから自社サイトへのリンクを明確に設置し、投稿内容やプロフィール欄からスムーズにサイトへ誘導できるように工夫しましょう。
SNS運用の効果を分析し、反応の良い投稿内容や時間帯を把握して改善を繰り返すことも、訪問数増加には欠かせません。
SEOで訪問者(流入)を増やす為の施策
自社ECサイトがSEO(検索エンジン最適化)で訪問数を増やすためには、以下のような施策が効果的です。
- キーワード選定の見直し
ユーザーが検索しそうなキーワードをリサーチし、商品やサービスに関連するキーワードをページごとに最適化しましょう。ロングテールキーワードも活用することで、競合が少ない検索流入を狙うことができます。 - タイトル・ディスクリプションの最適化
検索結果に表示されるタイトルやディスクリプションを魅力的かつ分かりやすく設定し、クリック率(CTR)を高めましょう。 - コンテンツの充実
商品説明やブログ記事など、ユーザーの悩みや疑問を解決できる質の高いコンテンツを増やすことで、検索エンジンからの評価が高まります。特に「コンテンツSEO」を意識し、ユーザーにとって有益な情報や独自性のある記事を継続的に発信することで、サイト全体の信頼性や専門性が向上し、より多くの検索流入が期待できます。また、コンテンツの充実は「コンテンツマーケティング」にも直結します。ユーザーにとって有益な情報を発信し続けることで、SEOの検索エンジンからの評価だけでなく、ブランド認知やファンの獲得にもつながります。結果として、自然検索以外の流入やリピーターの増加も期待できるため、長期的な視点でコンテンツを育てていくことが重要です。
- 内部リンクの強化
関連する商品ページや記事同士を内部リンクでつなぐことで、サイト全体の回遊性が向上し、SEO効果も高まります。 - モバイル対応・表示速度の改善
スマートフォンからのアクセスが多いため、モバイルフレンドリーなデザインやページの表示速度を意識しましょう。Googleの評価にも影響します。 - 構造化データの活用
商品情報やレビューなどを構造化データでマークアップすることで、リッチリザルト(星評価や価格表示など)として検索結果に表示されやすくなります。 - 被リンク(外部リンク)の獲得
他サイトやSNSから自社サイトへのリンクを増やすことで、検索エンジンからの信頼性が向上し、上位表示につながります。
これらの施策を継続的に行うことで、SEOによる訪問数の増加が期待できます。
ECサイトのコンバージョン率(CVR)を上げる
次に、コンバージョン率を上げて売上を伸ばす方法についてです。
具体的にコンバージョン率を上げるとは、成約するためのハードルを下げることや、メリット・デメリットをしっかりと明示して、デメリットを超えるベネフィットを魅力的に表現してコンバージョンに繋げるというものです。
これには、色々な施策があり、ボタンひとつでもコンバージョン率に違いが見られることから、A/Bテストやユーザーヒートなどで、ユーザーがどのような動きをしているのか調べてみると参考になります。
コンバージョン率を上げる施策例としては次のような内容が挙げられます。
- ランディングページを最適化する
- 購買意欲の高いユーザーを集客するためにテーマを絞ったブログを開設する
- 購入ページから離脱させないために余計なリンクを除外したサイト構造にする
- ボタン周辺にマイクロコピーを置いて不安を取り除く
ランディングページの最適化は、ページの種類ごとにアプローチが異なります。ECサイトでは主に「カテゴリページ」「商品一覧ページ」「商品詳細ページ」が存在し、それぞれの役割やユーザーの期待に合わせて最適化を行うことが重要です。
カテゴリページの最適化
カテゴリページは、ユーザーが興味のある商品群を探しやすくするためのページです。
- カテゴリ名や説明文を分かりやすく記載し、SEOキーワードも意識する
- 人気商品やおすすめ商品を目立つ位置に配置する
- 絞り込み(フィルター)や並び替え機能を設置し、目的の商品に素早くたどり着けるようにする
- バナーやキャンペーン情報を活用し、回遊性を高める
商品一覧ページの最適化
商品一覧ページは、カテゴリ内の商品を一覧で表示するページです。
- サムネイル画像や価格、簡単な特徴を分かりやすく表示する
- 在庫状況やセール情報など、購入を後押しする情報を明示する
- 「お気に入り」や「比較」などの機能を設け、ユーザーの検討をサポートする
- ページネーションや無限スクロールなど、ユーザーがストレスなく商品を探せるUIにする
商品詳細ページの最適化
商品詳細ページは、購入を最終的に決断してもらうための重要なページです。
- 高品質な商品画像や動画、拡大表示機能を用意する
- 商品の特徴・スペック・サイズ・素材などを詳しく記載する
- レビューやQ&A、よくある質問など、ユーザーの不安を解消する情報を掲載する
- 「カートに入れる」ボタンを目立たせ、購入導線を明確にする
- 関連商品やおすすめ商品を表示し、クロスセル・アップセルを促す
- 送料や返品・交換ポリシーなど、購入前に知りたい情報を分かりやすく記載する
このように、各ページの役割やユーザーの行動を意識して最適化を行うことで、コンバージョン率の向上が期待できます。
また、マイクロコピーというのは、ボタンやフォームの近くに配置される短い説明文や補足メッセージのことです。例えば、「今すぐ登録」「無料で始める」「あと3ステップで完了」など、ユーザーの不安を和らげたり、行動を後押ししたりする役割があります。これにより、ユーザーの離脱を防ぎ、コンバージョン率の向上に繋がります。
また、コンバージョン率を上げるために詳しくは、こちらの「コンバージョン率(CVR)とは?計算式や平均、改善法を解説!」もぜひご覧ください。
単価を上げる
次に、単価を上げて売上を伸ばす方法についてです。
これは、商品単価を上げる、または売る商品を変える、おまけにもうひとつ買ってもらう…などの方法が考えられますが、ユーザーの反応も悪くなってしまう点も考慮した上で慎重に行うべき施策です。
単純に単価を上げるとCVRが下がることは想像付くかと思います。
そのため、安く売るのではなく、高く売るためのマーケティング事例に多くあるように、現在の商品から差別化を図った別の商品を用意するなど、考えられる対策は色々とあります。
付加価値やベネフィットを提供することによる、単価の上げ方を考えましょう。
単価を上げる施策例…
- 上位商品を用意してアップセルを促す
- オプションなどを用意してクロスセルを促す
ECサイトのページ追加時に注意したい重複コンテンツ問題
ECサイトで新たにページを追加する際には、重複コンテンツの問題に注意が必要です。重複コンテンツとは、同じ内容や非常に似通った内容のページが複数存在する状態を指し、検索エンジンからの評価が分散したり、最悪の場合は検索順位が下がる原因となります。
たとえば、同じ商品が異なるURLで表示されていたり、カテゴリページやタグページ、絞り込み検索結果ページなどが自動生成される場合、意図せず重複コンテンツが発生しやすくなります。
重複コンテンツを防ぐためには、以下のような対策が有効です。
- canonicalタグを正しく設定し、検索エンジンに正規ページを伝える
- URLパラメータの管理を徹底し、不要なパラメータ付きページをインデックスさせない
- 同じ内容のページを極力作らないように設計段階で注意する
- noindexタグを活用し、検索結果に表示させたくないページを制御する
ページ追加時は、SEOの観点からも重複コンテンツが発生しないよう十分に注意し、サイト全体の評価を下げないようにしましょう。
まとめ
今回は、ECサイトの売上を伸ばすための基本的な考え方やアプローチについてご紹介しました。売上は「訪問数」「コンバージョン率」「商品単価」という3つの要素から成り立っており、それぞれを意識的に改善することで、着実に成果を上げることが可能です。
このフレームワークを活用することで、売上が思うように伸びない場合や一時的に下がった場合でも、どの指標に課題があるのかを明確にし、的確な対策を講じることができます。例えば、訪問数が減っていれば集客施策を強化し、コンバージョン率が低下していればサイトの導線や訴求内容を見直すなど、数字に基づいた改善が重要です。
さらに、ECサイトの売上を伸ばすためにはSEO(検索エンジン最適化)の視点も欠かせません。SEO対策をしっかり行うことで、検索エンジンからの流入を増やし、安定的に新規顧客を獲得することができます。具体的には、キーワード選定やコンテンツの最適化、内部リンクの強化、モバイル対応、ページ表示速度の改善など、基本的なSEO施策を継続的に実施することが重要です。SEOは短期間で成果が出るものではありませんが、中長期的に見れば集客コストを抑えつつ売上アップに大きく貢献します。日々の運営の中でSEOの観点も意識し、サイト全体の価値を高めていきましょう。
また、売上を2倍にするための方法は一つではなく、どの数字に注力するかによって最適な施策や戦略が異なります。自社の強みや現状、リソースを踏まえた上で、どこに注力すべきかを見極め、売上の計算式を常に意識しながらPDCAを回していくことが成功への近道です。
マーケティングには多くの指標や情報があふれていますが、まずは本記事でご紹介した基本の考え方を軸に、ブレずに施策を積み重ねていくことが大切です。ECサイトの成長に向けて、ぜひ日々の運営や改善活動の参考にしてみてください。