Webマーケティングを行う際、サイト・ブログに「KGIとKPI」を理解した上で設定・推移を管理していますか?
この“KGIとKPI”とは、まず簡単に説明すると…最終目標とそれを達成させるために必要な数値などを意味し、例えば闇雲に売上を伸ばそうと思ったとして、何をするべきか?といった内容をもっと戦略的に考え、日々推移をチェックして必要であれば、その数値を調整しながら最終的目標を達成させるための指標となります。
そして“KGI”が最も重要な数値・目標となるもので、“KPI”がそれを達成させるために必要な数値となります。
Webサイトを管理・運営するにはなんらかの目標があるかと思われますが、この“KGIとKPI”の考え方としては、そういった目標を達成させるために何が必要なのか?仮説を立てた上で様々な施策を考え、その数値化したものを日々チェックしながら最終目標に近づいているかどうか?を把握する際に便利な指標です。
売上を伸ばすには集客するべきなのか?ただし、集客にも様々な流入経路やユーザーの属性などがあるようにKGIを達成させるためにはどの数値をKPIとして見ていくのか?それに対してどういった施策が必要となってくるのか?といったことをある程度の期間内で進めていくことが重要となります。
つまり“KGIとKPI”は、なんらかの目標を達成させるための近道とも言える道標になるべき数値で、仮説が間違っていれば軌道修正することも考慮するべきで、ある程度定めた期間内ずっと続ける必要もありません。
では、今回は目標を達成させるために必要な考え方として“KGIとKPI”について意味や設定方法などを詳しくご説明していきたいと思います。
目次
KGIとKPIとは?
まず“KGIとKPI”とは、上記でもご説明した通り最終目標値とそれに対して何を伸ばせば達成できるのか?といった重要な指標となる数値を意味し、サイトを効率よく活用するために必要な考え方として多くの企業が半期・年度など長期的な期間の中で目標を決め、それに対して数多くの施策を行っています。
※決してKPIはひとつとは限りません。
特に最近では、単純に広告費をかけて出稿しても十分なROASを出すこと自体難しく、この場合だとキーワードや広告の文言など詳細にテストする必要もあります。
そして、そもそも現在は充実した“モノ”や便利なサービスなどで溢れているため、多くの方がSEOによる自然検索の対策を行い、内部導線を調整することによって売上を最大化していくといった戦略を軸にSNSや広告出稿など複合的な集客を行っていると思われます。
というのも、スマホの普及や各種アプリの存在によってそもそもの“検索”のあり方そのものに変化がもたらされ、潜在層から顕在層まであらゆる心理状態・行動状態のユーザーを考慮した上で適切なコンテンツ作りがサイトとしての効果・売上を伸ばしていくためには必要となり、Webの基本は“コンテンツマーケティング”による役立つ情報コンテンツが今後も重要視されていくことでしょう。
つまりユーザーの検索行動も複雑化を極めており、単純に集客数だけを追ってもKGIがなかなか達成しない…といったことにもなりますから、そのためにはどの数値をKPIとして定めるのか?さらにその数値を伸ばすためのKPIはないか?といった戦略的かつ確実にKGIを達成させるために重要な指標となります。
KGIについて
ではまず“KGI(Key Goal Indicator)”とは重要目標達成指標とも呼ばれ、要はサイトのゴール(目標)となる最終的数値を意味します。
多くの場合が商品の購入をはじめ、メルマガ登録数や会員登録数、さらにお問い合わせの数など様々なコンバージョンの数となると思われ、現状の数値よりもさらに高い数をKGIとして定めるはずです。
例えば…上記でもご説明した通り、最近はWeb上やスマホアプリなどで十分過ぎる情報が飽和状態となっていますので、そんな中でも役立つコンテンツや魅力的な見せ方、サイトやコンテンツの「個性」を売りとしたブランディング構築によるユーザー間との信頼関係に重みを置くことによって競合との差別化にもなることでしょう。
つまりセールス感の強いライティングやページ作りでは一気にユーザーが離れていってしまいます。
この辺りに関しては、なぜ“オウンドメディア”が流行しているのか?オウンドメディアが持つ本来の意味をしっかりと理解する必要があります。
ただし最終目標はKGIです。ここを達成するためのひとつの例としてオウンドメディアをご紹介しましたが、他の方法も十分考えられるため、サイト内の何を改善または伸ばせば効果的なのか?よく考慮した上でいくつも仮説立ててKPIとして設定してみると良いでしょう。
KPIについて
続いてこの“KPI(Key Performance Indicator)”とは、重要業績評価指標とも呼ばれ、KGIとともに重要な数値を意味するわけですが、KPIの場合はKGIに設定した数値を達成するために仮説立てた内容や推移を日々チェックするもので、この数値が改善されることによって確実にKGIに近づいているかどうか?仮説立てた数値との相関関係はあるのか?といった確認に使用します。
組織の目標達成の度合いを定義する補助となる計量基準群である
そのため、例えば単純に売上をKGIとして目標値を設定した場合には例えば…
- 集客に注力する(具体的に何倍にするなど)
- どういった層を集客するのか?(ターゲティングした広告配信による集客)
- セールを行う(年代別にして客単価をチェックして今後に繋げる)(
- 特定のキーワードで順位を上げる・広告を出す
といったKPIを数値化して日々売上と連動してチェックしていきます。
そしてその施策が正しかったのかどうか確認して、相関があれば注力するべきですし、全く効果がないと判断するなら別の視点からのKPIが必要となってくるはずです。
このようにKPIとは、最終目標へ着実に近づけるために必要なもので、先ほどもご説明した通り場合によってはKPIのためのKPIが必要となってくるでしょう。
KGIを元にKPIを設定していく
上記のように、当然KPIはKGIを元に設定していきます。
最終的な目標をまずは設定し、それを達成させるためには何が必要か?といった内容を今までのデータなどを元によく考えて仮説立ててください。(どちらも“Indicator”というだけあって指標となる数値などを考慮します。)
例えば…いくら集客数を増やしても効果がない場合は、キーワード選定でもなくコンテンツ内容でもなく、読了後に何をしてもらいたいのか?明確化されていない可能性もあり、サイト内の導線を見直し、PVを集めるためのページではなく、ランディングページ(LP)といったキラーページへ自然な誘導を行うこと(この場合遷移した数)によって少しずつ効果が現れるかもしれません。
これはあくまでひとつの例ですが、集客とコンバージョンは当然目的が異なります。
そのため、ページ・コンテンツ内容にも違いが見られるように、そもそもセールス感の強い集客ページというページ自体上位表示させることが難しく、サイト内でうまく誘導させる…もしくはそういったページを周辺キーワードで固めて上位を狙うといった方法も考えられます。
他にも客単価を上げるといった工夫も考えられますが、単純に商品・サービス単価を上げてしまうと今度は売上個数そのものが減ってしまう可能性がありますので、アップセル・クロスセルといった品揃えなども必要となってきます。
※こういった場合は反応を見るためにテスト的に期間限定で試してみても良いかもしれません。
場合によってはKPIの細分化も必要
また、上記でもご説明した通りKPIに設定した数値を改善するために、必要であればさらにKPIを細分化して設定するケースも十分考えられます。
例えば売上をKGIとして、コンバージョン率をKPIとするとします。(売上を上げるためにはコンバージョン率を上げたらどうか?)
そのために今現在貢献しているCVしやすいキーワードの順位などをさらなるKPIとして設定することによって、何位でどれくらいそのキーワードからの集客があれば設定したKPI(この場合コンバージョン率)にすることができるのか?と細分化して確実にKGIを達成させるための道筋を作っていくわけです。
他にも購入ユーザーに近い層を集めるといった意味ではメルマガ登録者数をKPIとしても良いかもしれません。
この辺りはそれぞれのサイト・ブログが持つ特性なども考慮した上で決定すると良いでしょう。ポイントとしてKPIは少なすぎず・多すぎずといったところで、いくつかのKPIを同時に走らせてKGIへの相関や推移をチェックします。
そのため、あまりにもKPIを多く設定しすぎると把握しにくくもなりますし、様々な要因が複雑に絡むことによって成果を正しく判断することができなくなってしまいます。
ある程度期間を設けた上でKPIに立てた仮説の良し悪しを判断すると良いでしょう。
KPIは途中で変更しても良い
KPIは、KGIに設定した数値を達成するために仮説立てたものです。
そのため、その仮説が間違っている・効果がないと判断した場合はどんどん変更してみるのも必要で、KGI達成のためのKPIを探すといった意味でも色々と試してみるのも良いでしょう。
そもそも目標とは、闇雲に対策するものではありません。
扱う商品やサービスが本来持つ便利さ・ベネフィットをうまく訴求し、何を増やせばスムーズに成果として現れるのか?これはWebマーケティングの本来の意味と同じく、KGIとKPIを設定するということは、“モノ”を売りやすい状態へ改善する行動とも言え、そのためにはKPIの軌道修正も必要となるというわけです。
そしてWebマーケティングは、大きく分けると以下に分類されます。
- 集客
- 誘導
- 再訪問
これをヒントに…例えば集客に注力するのなら、どういったユーザー層や流入経路から集客を増やすのか?KPIを考えてみても良いかもしれません。
単純に集客といっても、自然検索やSNS、さらに広告などが挙げられ、それぞれにキーワードと広告の内容を考えると無数にパターンは考えられるかと思われます。
よく自然検索ではなく、広告でROAS200%以上といったかなりの成果を上げている方でも広告パターンを数百テストしているとも聞きますので、広告費はもちろん単純にアドマーケティングが楽というわけでもありません。
※この場合ROASそのものをKPIにするという考えもありかと思いますので、どんどんテストを繰り返す必要があります。
KGIとKPIを設定するメリットについて
こういったKGIとKPIを設定すると、これまでご説明してきた通り最終目標へ達成する可能性が高まるというメリットが考えられます。
というのもKPIは憶測で定めるのではなく、これまでの実績や相関など事実に基づいた上で仮説を立てて施策を行うためであって、KPIに設定した数値を伸ばすことによってKGIが伸びるかどうかの検証とも言えるため、確実にKGI達成に向けた行動ができるというわけです。
そのため、売上を伸ばすためには…と悩み続けて閃きで施策を行うよりも遥かにゴールに近い施策を打つことができ、うまくいかなければ修正することでどんどん目標値へと近づくことも可能です。
KGIとKPIは、はじめての方なら難しく感じられるかもしれませんが、要は目標と達成させるために必要なことを決めて、それに向けて対策を行うだけの話です。
そのため、KGIよりもKPIを定める方が大切と言え、売上を例とするならば、いままでの推移をよくチェックしてどういった相関があったのか?何が伸びた時に売上が伸びているのか?あるいは何が下がった時に売上が増減したのか?といったことから導き出すことが大切です。
経過・推移を逐一チェックする
このKGIとKPIは、もちろん仮説の上で施策を行うため、日々数値の推移をチェックする必要があります。
そして、そのKPIが改善してくるのと同時にKGIも目標値に近づいていれば、その仮説が正しかったことにもなりますし、全く変化がない…もしくは逆効果なら改める必要があります。
このようにKGIとKPIは、その推移を見て良いところはさらに改善できないか?それによってKGIはどう変化したのか?など、もちろん単純に日々の自然な揺れも考えられるため、あまりにも期間を短く設定すると効果を正しく検証することにはなりません。
しっかりとしたデータとして今後に活かすことができるだけのテストを行っていくことが大切です。
この辺りのチェックには、もちろん設定したKPIにもよりますが…アクセス解析を行う“アナリティクス”をはじめ…流入キーワードをチェックする“サーチコンソール”、場合によってはユーザーの目線やマウスの動きを確認する“ヒートマップ”などを参考にします。
その他、アナリティクスやサーチコンソールの使い方について詳しくは、こちら「アナリティクスの使い方【見るべきポイントとコツ】」や「サーチコンソールの使い方について -チェックするべき重要項目-」も参考にしてみてください。
まとめ
今回はサイト・ブログの目標を達成させるために必要な“KGI(重要目標達成指標)とKPI(重要業績評価指標)”について、それぞれの設定数値の考え方や検証方法などを詳しくご説明しました。
これまでご説明してきたように、サイト本来の目的を現状よりもさらに改善・達成させるためには、闇雲な施策を行うよりもこれまでのデータを元にある程度の仮説を立て、最終目標となるKGI(売上を何%増やすのか?など)をしっかりと定め、それに対するKPI(何を改善することで目標が達成できるのか?)を日々追うことが重要となります。
その後は日々数値を検証し、軌道修正しながらKGI達成へと改善を繰り返しましょう。
Webサイトには非常に様々な視点からの数値があり、どこに着目するべきか悩んでしまいそうですが…これまでの実績やWebマーケティングの基本を元にKPIを設定することで、確実に改善していけるはずですので、ぜひ挑戦してみてください。
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